十日会

令和6年度

4月例会 
日 時 令和64月10日(水)午後700分~ 参加者25名
場 所 めっきセンター4 議室
演 題「技術・製品・サービスのご紹介」
    
内 容
Ⅰ、株式会社 三進製作所
      『めっき水洗水のリサイクルとカーボンニュートラル』

     Ⅱ、奥野製薬工業 株式会社
      『環境対応型無電解ニッケルめっき製品のご紹介』

     Ⅲ、日本表面化学 株式会社
      『難アルマイト材で高耐食性を獲得できる低温封孔処理剤』
   
❖川上会長より挨拶を頂いた後、今期の役員紹介をし十日会77期目の最初の例会を
 開催致しました。

Ⅰ、株式会社 三進製作所

 まず始めに㈱三進製作所様にボンベ型イオン交換機『パトローネi』と『薄膜上昇式真空濃縮装置』のご紹介をして頂きました。

『パトローネi』の特徴
(水回収・スラッジ減量と分別化対策に最適な引取再生方式のボンベ型イオン交換機)

・水洗工程での水使用量の削減
・浴管理による製品品質の安定化(水洗槽の濃度管理)
・イオン交換水による水洗で製品の洗浄性の向上
・排水処理施設の設置、管理が不要(使用条件によっては無排水化が可能)
・排水処理に必要な薬品の添加量の低減、ランニングコストの削減

『薄膜上昇式真空濃縮装置』の特徴
(希薄液中の水分を蒸発させ、濃縮・回収すると同時に蒸発させて水分を復水し、
 同時に水回収も行う)
・濃縮された液は再度めっき浴に送られる為、めっき浴への薬品補充が少なくなる
・蒸発された濃縮水洗水として再利用ができる
・排水処理の負担軽減
・省エネルギー型




Ⅱ、奥野製薬工業 株式会社

 奥野製薬工業㈱様に、自動車・機械・電子・半導体産業などでは必要不可欠な技術となっている無電解ニッケルめっき(環境対応型)製品のご紹介をして頂きました。

『トップニコロンMSH-LF』の特徴
(低温・中低リン無電解Ni-Pめっき液)

・低温(70℃)使用の為、光熱費を削減でき作業環境にも優しい
・析出速度が得られ、めっき浴の老化に伴う析出速度の低下が少ない
・析出皮膜の応力が低く、連続使用時の応力の変動も少ない
・鉛化合物を使用していないため、ELV、RoHS指令などの環境規制に対応できる

『トップニコロンEC-LF』の特徴
(低Ni濃度・高リン無電解Ni-Pめっき液)

・ニッケル濃度が3g/Lと低い為、建浴コストを低減できる
・析出皮膜は、リン含有率が約11wt%と高く、耐食性に優れている
・Ni5.5g/L換算で約10ターンまでの長期連続使用が可能
・鉛化合物を使用していないため、ELV、RoHSなどの環境規制に対応できる

『トップニコロンLLM-LF』の特徴
(長寿命・中リン無電解Ni-Pめっき液)

・20MTOまで16-20µm/hの析出速度が維持でき、10MTO以上の長期連続使用が可能
・皮膜応力が圧縮で浴の老化に伴う応力の変動が少ない
・鉛化合物を使用していないため、ELV、RoHSなどの環境規制に対応できる
・鉄鋳物素材へのめっきも長寿命化が可能

『トップニコジットTFE-SL』の特徴
(PFASフリー界面活性剤を用いた無電解Ni-P/PTFE複合めっき)

・PFASフリー界面活性剤を使用し、環境負荷の低減を目標に開発中




Ⅱ、日本表面化学 株式会社

 最後に、日本表面化学㈱様にアルマイトの基礎(皮膜成長機構・封孔方法)・難アルマイト材におけるアルマイトの問題点・技術紹介(低温封孔剤5E161)のご紹介をして頂きました。

『低温封孔剤 5E161』の特徴
(腐食の起点となる合金成分の変偏析部を封孔成分で覆うアルマイト皮膜のクラックを封孔成分で
充填する事でダイキャスト材上でも高い耐食性を発揮する)

・耐食性に優れた金属水酸化物が析出・充填している
・封孔成分が細孔内のみならず、表層に析出する事でバリヤー効果が得られている
・封孔成分が細孔の深くまで充填している
・ADC材上で特に高い耐食性を発揮する
・展伸材に対して充填封孔を行っても従来の封孔処理と遜色ない耐食性を発揮する
・銅を含有しているA2017材であっても他のアルミ合金と同程度の耐食性を得られる
・短時間・低温度で封孔処理が可能である
・既存のアルマイトラインにおいて封孔処理槽を空け替えるだけで対応可能




  
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