十日会

十日会

 道 標 

道標

めっきセンター4階会議室の壁に掲げられたこの「道標」、皆さんご存知でしょうか。

これは、昭和42年、東京都内に3つあった鍍金組合が、東京都鍍金工業組合に一本化し、めっきセンターが建設されるにあたり、十日会は、組合が強固な団結のもとに、正しい組合活動が展開され、業界が益々繁栄する事を願って、それまでの活動拠点であった「東京鍍金会館」を売却して、その代金のうち、650万円を視聴覚教室の教育教材、研究機材購入費として同組合に贈呈すると共に、「十日会創立20周年記念基金」として200万円を、優れためっき技術や環境技術の開発など、業界発展に寄与顕著なるものに贈られる「十日会賞」の基金として提供し、その受賞者の選考や基金の運営等一切を東京都鍍金工業組合の理事者に一任しました。

そしてこの時から十日会の修練の場はめっきセンターへと移り、新しい時代を迎え、今日に至ります。しかし、ここに至るまでには十日会の先輩方の断腸の思いとも言えるような苦悩と、会の発展のために将来を見据えた、優れた先見の明があった事は想像に難くありません。

そこで昭和44年、この十日会の精神と、この時の十日会会員の気持ちを永遠に誌すために、十日会第三代会長井上喜夫氏執筆による「道標」が製作されました。この「道標」は、ケヤキ板の台座に銅板をエッチングし文字を金めっきしたプレートをはめ込んだ大変立派なものです。一度実物をご覧になり、その素晴らしい文章をぜひご一読下さい。


              道        標



 昭和23年11月 鍍金工業会の二世達が故高浜二

郎氏の慫慂によって 技術の研究団体として 敗戦

の焼跡より立上がり 之を十日会と名付けた

 発足当時僅々10名内外であった同士も急速に増

し会合の場所が必須となったので昭和25年6月文

京区湯島新花町18番地に「東京鍍金会館」を建設

爾来 常に業界開拓者としての誇りと固い団結を

以て 茲に20星霜を閲した その間 東西技術交流の

先鞭をつけ 又逸早く先進諸国との交歓を計って

我国鍍金技術の向上に尽くしたことは何人も否めな

い厳然たる事実である

 今回 東京都鍍金工業組合が「めっきセンター」

を建設せらるるに当り われわれ十日会々員一同は

数々の想い出多き東京鍍金会館を売却しその全

額650万円也と同会館研究室の備品全部センタ

ーに寄贈するとともに 別に金200万円を「十日会

創立20周年記念基金」として設け これが運用や授

賞者の選考は 東京都鍍金工業組合の理事者に一

任すると共に 業界に寄与せられたる方の顕彰にあ

てることをここに誌するものである

   昭和44年4月13日

  日本鍍金協会十日会会員一同


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